干支九星の歴史


「干支九星」は、今から約400年前の中国の明朝時代(1632年)に出版された「選擇叢書集要」の中の一集「郭氏元経」が原典です。この「選擇叢書集要」は1791年の清朝時代に「陰陽五要奇書」として再版されています。「郭氏元経」は、東晋時代(今から約1700年前)の郭璞が書いたと権威付けされた為、とても古い本と思っている方がいますが、実際はそんなに古い本ではありません。「陰陽五要奇書」が日本に入って来たのも今から約230年くらい前で、乾隆五十六年(書籍は乾隆五十五年と記載してありますが、実際の出版は五十六年だった様です。)に中国で発売され、わずか3年で輸入されています。そして、その後日本でも色々と出版され、有名なのは齊政館版「陰陽五要奇書」で、土御門家の安倍晴親が序を寄せていますが、一集「郭氏元経」と二集「璇璣經」しか出ませんでした。そして「陰陽五要奇書」が日本に入って来てからは、色々な有名家相家や占い師がこの本を読んで研究して来ましたが、やはり現代の日本人は、漢文力が低下したため、段々と読まなくなって来ていました。しかし、そんな中でも、昔から読み継がれて来た「郭氏元経」をベースに飯田雄康(祐久)先生・望月治先生が昭和の時代に作られた方鑑の一種であり、十干・十二支・九星を使ってこの世界の神羅万象を占う占術が「干支九星」です。
尚、「陰陽五要奇書」は以下の本を纏めた本です。
一集「元経」          晋 郭璞撰
二集「璇璣經」         晋 趙載撰
三集「陽明按索」        明 陳復心撰
四集「佐元直指圖解」      明 劉基撰
五集「三白寶海」        元 釋幕講撰
付録「八宅明鏡」        淸 箬冠道人撰
・「元経」は干支九星の原典ですが、気学の原典でもあります。
・「璇璣經」「陽明按索」「佐元直指圖解」は「元経」の使い方の様な本です。
・「三白寶海」は気学の元と言われていますが、風水の本です。
  しかし、気学の用語はこの本から出ている用語が多くあります。
  また、暦の取り方(九星の閏の入れ方が現代とは異なります。)
・一時期、風水と言えば八宅風水でした。その原本の「八宅明鏡」は「選擇叢書集要」の時には入ってません。   
 「陰陽五要奇書」になってから付録として入りました。
 そのため、「八宅風水」の原典も陰陽五要奇書となります。

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