易の面白さ

易と言えばやはり日本では周易ですが、今や断易も大分メジャーになって来ています。
では、これらの易の面白さとは何でしょうか?
何故、昔から多くの人々が易に魅了され続けるのでしょうか?

その点について、私見を述べたいと思います。

■周易の面白さ

〇卦象を自由自在に操ること
 そして、それによって得た八卦の解釈をどうするか?で頭を悩ませる点です。
サイコロや、筮竹を振って得た得卦の
・上下を分けて我、彼と考える。
・得卦をひっくり返して相手側としてみる。
・内在する問題を見る為に得卦の爻を全部陰陽逆にしてみる。
・上卦と下卦を入れ替えて見る。
・上卦だけを上下をひっくり返してみる。
・互卦約象をとってみる。
・包卦を見る。
・出た卦がどの卦から来たかを考える。
等、たった六本の棒で出来た卦ですが、これを易者がこの様に自由自在に操って問題をあぶり出して問題解決に持って行く。
この様に本来易の持つ「変化」を充分楽しむのが周易です。

〇一見何も関係ない様な卦辞や爻辞の意味を紐解いて問題とリンクさせて考える。
また時には昔々に作られた易経に書かれている難しい何を言っているのか良くわからない言葉を解釈して直面する問題に合わせて解釈して問題を解決する。

この2点が周易の面白さだと思います。

■断易の面白さ

〇爻、六親五類の強弱を見極めて用神の相生相尅を考えて問題を解決する。
断易は、一度出た卦はいじれませんが、爻に納甲した十二支の持つ強弱を見極め、用神がどの爻から影響を受けているのか、月や日の十二支からどんな影響を受けていているのかなど大雑把に言う相生、相尅、比和(帯びているとか臨んでいると表現しますが)の関係を明らかにして問題を解決するところです。
どちらかと言うとデジタル式です。

断易で一番大事なのは用神です。
これを間違うと、全く占断は当たりません。
ですから、この用神と取り方がまた難しい。
しかし、周易とは異なり、別名「五行易」と言われる様に、とにかく五行の関係を大切にします。
この点、同じ易でも周易とは思考が全く異なります。
周易はどちらかと言うと、当たらずとも遠からずということが出来ますが、断易にはそれは出来ません。
当たるか、外れるかです。

〇断易は周易と違い再筮が出来る点です。
周易では山水蒙の卦辞の中に、「初筮は告ぐ。再三すれば瀆る。瀆るれば則ち告げず」とあるので、一つの問題についての再筮は原則出来せんが、断易はそれが許されるのです。
これも面白いところです。
この卦ではっきり答えが出なければ、もう一回みたいな。

この様に二つの易はそれぞれ違った面白さがありますし、一概にどっちが良いとは言えません。
好みの問題です。
ただ、気学や干支九星をやる人がやるなら、周易の方が扱いやすいと思います。
それは八卦と九星の事象を同じに取れるからです。

また、日本で古来からやられていた易は周易です。
ですから周易の研究を方が進んでいると思われますが、最近は余り人気がありません。
どうしてもタロットに人気がいってしまっている様です。
皆さん、周易と言うと全部の卦64卦と爻辞384爻+2爻を覚えられないと思うからでしょう。
しかし、一方の断易も皆さんが思っている以上に約束事は多いです。
最初は断易は周易の様に卦辞や爻辞を覚えなくても良いと思うでしょうが実際はそれ以上に約束事をしっかり覚えないといけません。
結局楽して出来る易はないということです。

ついでに
■干支九星の面白さ

〇干支九星の面白さは第一に鑑定盤です。
この鑑定盤は周易の様に盤をいじれないので、その点では断易と同じです。
ですが、盤の解釈という点では、
・九星の星を色々な事象で読む。
・一つの星を二つ、三つの事象で読む。
と言う点で周易の八卦の解釈と同じです。
そして、
・星同士や宮との五行の相生、相尅を読む。
この点では若干ですが、断易と同じ面白さの要素も含んでいます。
ですから、干支九星の鑑定盤は、周易と断易の面白さの中間的な面白さがあります。
気学の残念なところは、この卜占的要素を殆ど省いてしまったことです。
今の気学は同会法と言っても運勢を見るぐらいですし、一部には日時盤を使った失物占なども残っていますが、余り使う人は多くはいない様です。

〇第二は流年盤です。
この流年盤は、周易にも断易にもない、四柱推命の大運に相当するものです。
生まれてからの先天運の流れを見ることが出来ます。
この様に干支九星の面白さは、まだまだ色々とありますが、卜占・命理・方位が一つの占いで出来る点それもかなりの精度で見ることが出来る点だと思います。

先に書いた通り、干支九星や気学をやる上で、易はなくてはならないものです。
出た答えの検証にも使えます。
そういった意味では、干支九星や気学をやる方は、是非易の研究も合わせて行って使える様にして下さい。

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