2022年7月1日

暦というと、今私達が使っている暦は太陽暦(グレゴリオ暦)です。
これは、ローマ教皇のグレゴリウス13世がユリウス暦を改良させ、1582年10月15日から使われています。

もう一つの太陽暦はユリウス暦です。
これは、ローマのユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が作った暦ですが、こちらの方が古く、紀元前45年から使われている様です。

そしてこのユリウス暦の元となったのが、シリウス暦(エジプト暦)です。
これは、古代エジプトで作られた暦で、1年は365日ですが、1ケ月が30日で12ケ月と5日(安息日)としていました。
この暦は、日出直前にシリウスが昇る時を観測して出来た暦です。
ただ、それでも1年が365日では、それが少しずつ狂って来ることを気づいて1年が365.25日になって行った様です。
それでユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が改暦してユリウス暦が出来た様です。

この二つの太陽暦(ユリウス暦とグレゴリオ暦)は、出来た年代を考えると、どちらもすごく精密ですが1年の長さが違います。
ユリウス暦は、1年を365.25日
グレゴリオ暦は、1年を365.2425日
としています。
ユリウス暦は、平均して1年が365.25日で作られおり、1年は365日で、4年に1回は1日追加して、366日として閏年が設けられていました。
4年に1回1日増やすので、1日÷4=0.25
よって365日+0.25日=365.25日となります。
しかし、128年に1日ズレることがわかり、古代ローマ時代から使われていたため、16世紀ごろにはズレが10日余りとなっており、グレゴリオ暦に改暦したとされたとされています。
そして、1582年10月5日から14日までの10日間を省くという荒業を行なって誤差の調整を行った様です。

グレゴリオ暦は、400年間に97回の閏を置いて、閏年を366日とし、400年における平均日数が365日+97÷400=365.2425となり、1年を365,2425日とした様です。
日本ではそれが2月29日です。
原則は、西暦で4で割り切れる年は閏年としますが、100で割り切れても400で割り切れない年は平年とするとしています。
このグレゴリオ暦の1年は、現在の観測で求められている平均太陽年の365.242189572に非常に近い値であり、この誤差によると3221年で1日の誤差になる程で、時代を考えると精度と言う点ではすごく優秀な暦です。

また、いわゆる旧暦と言われる暦は、太陰太陽暦で(現代では天保暦を指します)あり、月の運行と太陽の運行の両方を取り入れた暦であり月の公転周期(1朔望月)の29.53日により1ケ月の日数が決まるので29日の月と30日の月があり、1年が354日しかなく、太陽暦に比べ約11日も少ないという暦で3年に1ケ月ズレることになります。
そこで、その場合は1年を13ケ月にして閏月を入れて暦のズレを調整しています。
大体19年で7回閏月を入れる様です。
そして二十四節季を入れて、太陽の運行と季節を入れています。
つまり、原則的に月の動きによる太陰暦をベースにして、太陽の動きも取り入れている暦なので太陰太陽暦と言います。
ただ、2033年問題という問題があり、いくつか案はあるのですが、それを決める機関がないのではっきりとした答えが出せないでいます。


純粋な太陰暦は日本では使われていませんでした。
私達の世界とは合わない暦です。
1ケ月を29日と30日を1年に6回ずつ設定し、1年を354日とします。
月の周期は上記の通り29,53日なので1年は29.53×12=354.36日だから、1年で0.36日誤差が出ます。その為、3年に1日追加して355日の年を設けます。
これが太陰暦の閏年です。
そして太陰暦は太陽暦との調整は行ないませんので、誤差があっても約33年で一周して元の季節に戻るとしていますのでトンデモ暦です。
この暦を使っているのはイスラム暦に限られています。

だから、占いの世界であろうと、現代において精度の高いグレゴリオ暦の様に優秀な暦を捨て、太陰太陽暦やましてや使われていない太陰暦で占いをするというのは、解せません。
意味がありません。

ただ、いくら現在の暦が優秀であっても、九星の配置等を間違ってしまっては、全く意味がありません。
そういった意味では、現在出ている暦でキチンと九星を配置している暦はありません。
ビックリする様ですが、それが現実です。
私が調べた結果、今出ている暦は閏がどっかしら間違っています。
ただ、過去に遡って鑑定盤を出すことはありませんので、そう言った点では日盤だけの話しですから、影響は軽微と言えますが、一定の時期生まれの人は、日命が本来とは違うということが起こります。

昔の占い師の仕事は暦を作ることでしたので、計算機もない時代ならいざ知らず、パソコンもスマホも普通にある時代ですから、万年暦だとかアプリなど便利になり過ぎて暦の理屈すら理解出来ないし、実占にすぐに影響することではないにしても、考えもしない占い師が山ほどいると言うのは悲しい限りです。
また、その点をキチンと教えられる人が少ないのも難点です。

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