日の六曜でも使う時間に注意して下さい

2021年2月26日

六曜というと、今では、大安、仏滅、友引・・・などと言って結婚式や葬儀の日取りなどに使いますが、これは元々は、「李淳風課」と言って時刻の占いだったのですが、中国から日本に伝わった際、日本人の暮らしに合わないので、余り流行らなかったそうです。
でも、これはこれで面白いのですが、おみくじ的に順番が決まってしまうのが、中国でも受けなかったらしいです。

つまり、中国より六曜が入って来たのは、江戸時代であり、この頃、日本は今の様に1年365日時刻の長さが同じというわけではなく、不定時法の時刻を使って時の鐘を鳴らして人々は生活していたので、一刻の長さが季節によって、昼と夜によって変わる生活をしていたので、時刻云々と言われてもなじまなかったのでしょう。
それだけ今みたいにせせこましくなくて、分単位の生活ではなく、大らかな生活をしていたのでしょう。
何となくうなずけます。

でも一応大体1時間単位で設定はされていた様です。
暮れ六つ、暮れ六つ半、この二つで一刻です。
一刻は今の定時法では、2時間です。
また、一刻を4つに分けて、一つ時、二つ時、三つ時、四つ時としてます。
つまり、今の時間だと30分単位です。

だから、それが日の単位の占いであれば、さすがの日本人にもなじむものになっていって、江戸の末期になって西洋文化が日本に入って来だして、日本人も西洋に追いつくために少し忙しくなって来て、時間にも几帳面になり出した頃に、ちょこちょと顔を出して来て、何故か明治になって太陰太陽暦から太陽暦への改暦が行われると、この六曜が「おばけ暦」に登場して庶民に流行り出したわけです。
そしてそれが、今でも残っているという訳です。

しかし、いくら日の占いと言っても、時間が全く気にしないというわけではありません。
例えば、「永代大雑書万暦大成」では、以下の様になっています。

先勝日 諸事はやくするに利あり。ゆえに先がちといへり。
    八ッ時より、くれ六つまでわろし。

友引日 あさゆふ大いによし。午の時斗大いにわろし。
    相引とて勝負なし。

先負日 朝より午の時まであしく、
    午の刻より酉の刻まではよし。

仏滅日 大悪日なり。此日万事大いに忌むべし。
    わずらひつけば長ひくといへり。

大安日 大吉日なり。旅立、わたまし、嫁とり。
    商ひはじめ、店舗よろづよし。

赤口日 悪日なり。何事にも用ゆべからず。
    但し午の刻一時は良し。其の余はわろし

八ッ時  午後2時~3時
くれ六つ 午後6時~7時
わだまし 引越

としてあります。


また、高島系の暦と土御門系の暦でも若干違っています。

先勝  高島  万事急ぐこと吉、午後凶
    土御門 午前吉、午後凶、急いで吉

友引  高島  夕刻大吉、葬式を忌む
    土御門 午前は利益なく、夕方吉

先負  高島  静かな事に吉
    土御門 平静を守って吉、午後吉

仏滅  高島  凶日、何事も忌む
    土御門 吉凶なし

大安  高島  吉日、旅行移転その他吉
    土御門 吉日にて万事進んでよし

赤口  高島  凶日、ただし正午だけ吉
    土御門 正午は吉、前後は大凶なり。
(神田茂著「六曜星について」より)

ともありますので、日を選ぶのに六曜を使っても良いですが、もう少し細かく使った方が良いかもしれません。

因みに、今年令和2年は、先勝の年です。
???かな!

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