水風井の卦は面白い
易で水風井と言う卦がありますが、この卦は、易の卦の中でも、特に面白い卦の一つではないか?と思います。
水風井
ー ー⑥
ーーー⑤ 上卦水 坎
ー ー④
ーーー③
ーーー② 下卦 風 巽
ー ー①
易卦は、上の様になりますが、下卦にある巽①②③は、兌の桶がひっくり返ったもの。(これを倒兌と言う。)そして、巽は、五行が木だから、この桶は、木の桶、釣瓶です。
それが、①②③です。
ーーー ③ ー ー
ーーー② ← ーーー
ー ー ① ーーー
巽 (倒兌) 兌
そして、上卦に坎の水があって、下卦に逆さになった巽の釣瓶があるから、水の中に釣瓶が浸かっている状態です。
また、②③④を見ると兌が有ります。
この釣瓶を繋いでいるのは、巽の紐、縄です。
つまり、兌は、水を溜める桶だから、巽の縄で繋がれた釣瓶が巽で逆さまになって水が溢れた状態となったり、兌の状態になって上を向いて水を溜めたりして、行ったり来たりしている形を表しています。
また、これが井戸であるのは、①②③④が大坎となり、より深い穴を示すからです。
坎の意味には、穴の意味があり、それが大きくなっているから、深い穴となります。
ー ー④
ーーー③ 坎を指します。
ーーー②
ー ー①
ここまでで、丁度、水の溜まった深い穴の中を縄で繋がれた釣瓶が行ったり来たりしている状態を表しているので、井戸を、表しています。
最後には、この巽の木の桶は、②③④の兌の意味の一爻不足、毁切から、この桶は、壊れた桶として、しっかりと水が汲める井戸ではないとオチまでついています。
たった6個の棒でここまで考える昔の人は、凄いですし、易の面白さが伝わる卦ではないか?と思います。
易の面白さの一面を示す卦です。
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