やっとわかった閏の原理

2021年2月26日

閏について、前から何回か書いてますが、やっとハッキリと原理がわかりました。
閏は色々考えてみましたが、わかった様で良く分かっていないところがあり謎でした。
しかし、今回、やっと全貌を解明出来たと思います。
明治38年から令和14年(127年間)まで調べての結果です。

まず、閏は、干支暦が1年360日なのに対して、太陽暦が365日であるため、当然1年に約5日づつズレていってしまいます。
九星をこの太陽暦に当てはめると、原則的に陰遁と陽遁、陽遁と陰遁は、夏至及び冬至に一番近い甲子日から変わるので、最大30日ズレてしまい、季節とかけ離れてしまいますので、それを調整する意味で入れるのが、「九星閏」です。

そしてここに「九星置閏法」と「前遠後近置閏法」と言うのがあり、現代も暦が二通り出ています。
この時、いままで良くわかっていなかたのが、「九星置閏法」にしても「前遠後近置閏法」にしても、冬至及び夏至から一番近い甲子日が30日に最も近く離れる年に閏を入れるのか、30日を超えた場合に閏を入れるのかというところです。
つまり、冬至や夏至に一番近い甲子日が限りなく30日に近い年であれば、29.5日でも閏を入れとのか、31日経過して30日を越えないと閏を入れないのかと言うところです。
このところ閏はずっと冬至及び夏至の日が甲午日か乙未日の年で入っています。
つまり甲子日が冬至及び夏至より30日か31日離れた時にしか閏は入っていません。
しかし、閏が過去に遡ってどの様に入れられているかを見ると、やっぱり、冬至及び夏至から一番近い甲子日が30日に最も近く離れる年に閏を入れる方で入れられていると言う事がわかります。
それが大正5年の冬至の時と、昭和3年の夏至の時です。

大正5年の冬至の時
冬至日:癸巳日  夏至の直前の甲子日は冬至から29日しか離れてません。

冬至日:1916/12/22 12:59
一番近い甲子日:1916/11/22 23:00  29日13時間離れています。
つまり30日に後11時間です。

大正6年の夏至の時
夏至の日:乙未日 夏至の直前の甲子日は31日離れていますので30日を超えています。
直前の甲子日:1917/5/21 23:00  31日7時間離れています。
つまり30日より1日7時間経過しています。

となるので、閏は冬至が癸巳の年の冬至の時に入れていました。
昭和3年の夏至の時も同様です。

それを忘れたのが、令和元年の冬至の時であり、令和2年の夏至で閏を入れるという事態が起きています。
そしてこれと同じことが、令和31年の夏至と冬至の時にも起きます。
本来は、令和31年の夏至の時に閏を入れなければならないのが、冬至の時に入っています。
先人の作ったものが、よくよく研究されていない様です。

ただ、これだけではなく、もう一つ間違えがあって、これに大変惑わされました。
キチンとした閏を入れた暦の解説に、
「冬至の時は甲子が小雪より前にある場合場合と夏至の時は、小満より前にある場合」という変な注釈が付いているのです。
つまり、甲子が冬至より30日離れていなくても、小雪を越えれば閏を入れるというものです。
だから各年の小雪と大寒、小満と大暑の日時を全て調べました。
そして冬至、夏至直前の甲子日と直後の甲子日を出して、日数と時間を比較しました。
結論から言うと、これはデタラメです。
大体、冬至の時に直前の甲子日が小雪を越えるのは、5年~6年間隔で起こり、夏至の時の直前の甲子日が小満を超えるのは、5年~6年周期で起こります。
小雪や小満は関係ありません。
このデタラメに惑わされました。
だから、閏をいつ入れるか?はきちんと時間まで計算して甲子日が冬至や夏至から離れるのが、30日に最も近い年に入れるということです。
これだと、今迄の閏も全てつじつまが合いますし、これからの閏も正確にわかります。
その点、現代ではパソコンがあって、大変助かっています。
こういう当たり前のこと、占いをやるのに本来もっと早い段階でわかっていなければならないことが、意外とあやふやになっています。
多分、これは殆どの占い師がわかっていないことだと思います。
閏は是非、暦を使う占いをやる占い師は勉強して下さい。

ちょっと文章で書くと難しいですが、お話しする方が簡単に理解出来る気がします。
ですから、いずれお話しする機会があればいいなあと思います。

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